キッチンボードを選ぶ際に注目して欲しい素材について
キッチンボードとは?
キッチンボードとはその名の通り、キッチン周辺に設置される収納家具の総称です。
前回キッチンボードを取り上げた際には、「レンジボード(オープンボード)」、「カップボード、食器棚(ダイニングボード)」、「キッチンカウンタ―」が主にあるというお話をしました。
そんなキッチンボードと素材のお話を本日はします。
キッチンボード、日本では水屋箪笥などと呼ばれていましたが、元々は木製のものがとても多く存在しました。当店でも木製のキッチンボードも取り扱いがあり、大変人気ではあります。こうした天然木素材を使った製品の最大のメリットは、天然木の持つ素材感と温もりでしょう。
しかし、天然木にはこうした強みもある一方でキッチン回りで使うにはデメリットもあります。
それは、水分や汚れに弱いということ。
特にコロナ禍以降では当たり前になったアルコール消毒も天然木は苦手にしております。
そこで本日はキッチンボードをつくる家具材の進化についてお話をしたいと思います。
家具材の進化
ウッドショックという言葉を聞いたことがあるでしょうか?ウッドショックは米国の新規住宅需要の増加や、コロナ禍でのコンテナの流通の停滞、世界各地での木材需要増加に、ロシアによるウクライナ侵攻等も影響し、木材自体の価格の高騰が起こりました。これがウッドショックと呼ばれ、私たち大川の木工会社の多くも打撃を受けました。
主に外国産の木材の高騰を指しますが、当店で取り扱いのあるベッドや吉野民芸などを除き、一般的な家具材として有名なオークやウォールナットなどはいずれも外国産材ですので、家具の世界も当然ながら大きな打撃を受けたのです。
木材は天然素材であるが故に、こうした外的要因により供給体制に大きく影響を受けてしまいます。
しかし、キッチンボードやダイニングテーブルなどを中心に天然木以外での商品開発というものも大きく進展してきました。そこで今回はこれらの家具材の進化についてお伝えして、お客様に素材面での家具(主にキッチンボード)の選び方のヒントになればと思っています。
表面材について
家具材は大きく分けて、芯材、表面材、天板材、前板、引き出しの素材、脚部などに分かれます。芯材は以前の記事で触れたMDFと呼ばれる素材であったり、パーティクルボード、紙コアなどが含まれます。
表面材は、突板と呼ばれる天然木を薄くスライスしたものを芯材に貼り付けたものであったり、プリント化粧板などが該当します。
突板は先ほどお伝えしたように水分などの湿気に弱く、かつウッドショックで材料費自体も高騰しているため、当店で取り扱うキッチンボードの素材では天然木以外の商品の比率が他の収納家具と比べて高くなっています。
プリント化粧板は、プリント紙と呼ばれる、木目や石目などをプリントしたシートを芯材に貼り付けて使用します。紙とつくように、いわば紙ですが、最近ではシート素材のレベルも上がり、突板との見分けがつかないレベルのものも増えてきました。この紙素材ですが、強化紙など、素材の特性に応じて複数種類があります。
これらの素材の中には更に特殊な加工がされているものもあり、例えば木目や石目などの独特な凹凸を表現したり、汚れが落ちやすい加工を施したEB(ElectronBeam)コーティング加工をされたものなどもあります。
一口に紙というと、あまり丈夫ではなさそうというイメージを持たれがちですが、実は進化を遂げており、特殊な樹脂を浸透させたり、電子線を照射することで素材そのものの耐久性を高めたりといった進化を遂げています。
特にEBコーティング技術を使用した表面材は、当店のセレクトブランドであるイノベーションセレクションズのキッチンボードなどで多数取り扱いがございます。
天板材について
キッチンボードやテーブルの天板の材料として最近多く使われているのは何と言ってもメラミン化粧板です。
こちらも紙素材にメラミン樹脂を浸透させたシートを重ねて、熱を加えて圧力を加え成型した素材となります。
こちらを芯材に貼って利用するのですが、メラミン化粧板の最大の特徴は表面楮が高く、防汚性、耐水性、耐摩耗性、耐熱性などに優れた素材です。
汚れに強く、キズや水気にも強いためキッチンボードのカウンター天板素材やダイニングテーブルなどに多く利用されています。
上記に加えて、例えばテーブルなどで使用するメラミン化粧板の中には、抗菌効果の高いものであったり、指紋が付きにくい素材のものなど、お手入れのしやすさに定評があります。
またメラミン化粧板もシート素材同様、様々な模様がプリントされている場合が多く、木目や石目など素材に合わせた凹凸の再現精度も高く、実際に触れてみると本物の木材や石素材のように感じるものも多くございます。
またキッチンボードのカウンター天板として使われる際は、手前側のエッジ部分を丸めて、安全性にも配慮しているケースが多いです。
メラミン化粧板よりも耐熱性が高い、セラミックなどの素材を使われるケースもあります。
吸湿素材について
レンジボードやスライドカウンターなどで必要となるのが吸湿素材です。吸湿素材自体が付いていないエントリーモデルのキッチンボードも多数取り扱っていますが、ファミリーでしっかりとお料理をされる方ならぜひ吸湿素材が使われているキッチンボードをおすすめしております。
吸湿素材とは、炊飯ジャーやポットなどの家電から加熱中に発せられた蒸気を吸収してくれ、室内が乾燥すると少しずつ排出したりといった調湿効果を持った素材です。また蒸気を吸収するだけではなくカビの繁殖を抑制してくれたりなどといった効果もあります。
Moiss(モイス)という素材が最も有名な吸湿素材だと思いますが、Moiss使用商品だけではなくクリーンエスボードとった吸湿素材を使った商品もございます。
その他
前板の素材は主にプリント化粧板や突板などが中心ですが、面縁などでは無垢材も使われるケースもあります。他にはポリ板と呼ばれるポリウレタン樹脂を浸透させたシートを使った合板を使用したりもします。
他内装などは価格の低いプリント化粧板を使用するケースが殆どです。
またキッチンボードなど大型の商品は、裏面や実際に使用する際にほとんど見えない上台などの天板を化粧加工してないケースが多いです。これはコストを下げるための目的でこのような仕様となっています。
今回はキッチンボードで主に使われる素材について紹介いたしました。ぜひ、少しでもご興味を持っていただければと思います。
素材そのものに様々な機能性があり、それを活かした商品づくりを各メーカーで行っております。
ご不明な点は当店スタッフまでお気軽にご相談ください。
今回の記事がお客様のキッチンボード選びの一助になれば幸いです。



