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家具産地大川

家具産地大川

大川家具を生み出す大川市とは?

オオカワセレクトでは、家具の一大産地大川市とその周辺を中心に作られた地域特産品大川家具を中心とした、国産家具にこだわって取り扱いを行うオンラインのインテリアショップです。
当店で取り扱う商品は、大川で家具に関わってきた私たちが、それぞれの持つ特徴をしっかりと見極めて選んだものばかりです。
そんな商品たちが生まれる街大川とはどんな街なのでしょうか?
今日は大川市について紹介させていただきます。

筑後川に立地した大川の家具づくりの発展

福岡県南西部に立地した大川市は人口33,000人(令和2年国勢調査結果)ほどの小さな街です。そんな小さな街に製材所や木工所が集積し、家具の出荷額が日本一になるまでに家具産業が成長しました。
そんな大川の家具づくりの歴史は古く、室町時代の船大工の技術に由来した指物と呼ばれる収納家具づくりから始まっています。
大川には筑後川が流れ、すぐ隣の水郷柳川で筑後川は有明海へと続きます。そんな筑後川の上流日田は古くから木材の産地として発展しており、そこで切り出された木材が筑後川を伝って下流の大川に集められて、木材の集積地として大川は発展したのです。そのため昔の大川には船大工が多くおり、彼らの木工技術が今の家具づくりの技術に繋がっているのです。

日本最大規模の展示会が開かれる大川市

室町時代に榎津久米之介(えのきづくめのすけ)が始めた指物づくりは、江戸時代に榎津指物として高い評価を受け、現在の大川家具の基礎を作ったのです。大川は、江戸時代の久留米藩、柳川藩、三池藩の境が接していた町で藩境の街としても知られています。この藩の境は大川家具の祖である榎津久米之介の苗字である榎津という地名が今でも残っています。
明治に入ると町村合併により大川町が誕生します。技術の発展や木材の確保ができたため大川は家具の街として大きく発展を遂げますが、戦争により一時打撃を受けます。しかし、戦後の昭和30年、西日本物産展で引手なしたんすと呼ばれる和ダンスが最高賞を受賞し、日本全国に大川家具が知られるようになりました。これにより大川は、家具の街として現在では年4回家具業者向けの展示会が開かれて、全国のバイヤーなどの家具関連業者の人が訪れる街となりました。家具業者向けの展示会だけではなく、春と秋にそれぞれ「木工まつり」という一般向けのイベントもあり、オオカワセレクトを運営しているイノベーション・ファクトリーもイベントを開催しています。

鉄道のない街、大川

こんな全国から人が集まり、一般向けのイベントでは近隣の他県からも多くの人が訪れる大川ですが、意外なことに鉄道は走っていません。最寄りは近隣の柳川などまでしか走っていないのです。
実はかつて大川にも鉄道が走っていました。大川は筑後川を通じて切り出した木材を筏にして、伐採地である日田から大川まで運ばれていましたが、鉄道技術の発達により、より多くの木材を運べる鉄道輸送に主軸が切り替わりました。また木材の輸送だけではなく、作られた家具の輸送なども鉄道が担い、大川の家具産業の販路拡大と発展に貢献したのです。しかし、自家用車などの普及やトラックなどの他の陸上輸送の手段の広がりに伴い、昭和41年に西鉄の大川線が、国鉄の民営化直前に国鉄佐賀線がそれぞれ廃線となり大川からは鉄道が消えました。
しかし、大川を象徴する筑後川昇開橋などの遺構が現在も残っており、鉄道があった名残を感じさせています。

戦後復興に伴う家具産業の発展

戦後、多くの人たちは暮らしの場である家を失い、暮らしの再建を目指していました。その中で生活に欠かせない道具として家具の需要が一気に高まりました。大正期から始まった機械導入は本格的に進み、大川は機械化にいち早く取り組み生産性を飛躍的に上げた産地として知られるようになりました。またベビーブームなどによ婚姻数の増加などに伴い、婚礼家具需要の高まりも大川の家具産業の発展を支えました。
大川はこのように機械化を進めた大量生産の街としての特徴がありますが、その機械についても誰しもが扱えるものではなく職人の高い技術が必要となるものばかりです。大川の家具は生産性の高さによるお手頃な価格帯と、職人が仕上げた高い品質を兼ね備えたものだったのです。様々なインテリアのデザイナーさんとの取り組みや、学生や子供たちとの家具づくり、そしてSDGsへの取り組みなど、それぞれのメーカーが幅広く挑戦を続けています。

大川市は木工の町だけではなく芸術の街

大川は家具の街というだけではなく、エツと呼ばれる初夏に漁れる幻の魚でも有名ですが、実は芸術の街でもあります。日本を代表する歌謡曲の作曲家古賀政男氏の出身地でもあります。NHKの朝ドラ「エール」でRADWIMPSの野田洋次郎さんが演じた木枯のモデルとしても知られています。そして、タンスを抱えるパフォーマンスで一世を風靡した大川栄作さんや俳優の陣内孝則さんも大川の出身です。
大川を舞台にした作品も少なくはありますが、中谷美紀さん主演で映画化された山田宗樹さんの「嫌われ松子の一生」の主人公 川尻松子の出身地として大川が描かれています。また、漫画家の二ノ宮知子さんの作品「のだめカンタービレ」の主人公野田恵の出身地もここ大川です。ドラマ版でも上野樹里さん演じる主人公と千秋先輩役の玉木宏さんがここ大川を舞台にロケをしたことでも知られています。

まとめ

大川と言えば家具だけの印象であったり、九州以外の方はそもそも大川という街自体を知らない方も多いのではないでしょうか?
家具の出荷額日本一の街である大川の家具は日本中の家具店さんなどでも販売されており、気付かずに使っていたご自宅の家具が実は大川家具ということもあるかもしれません。
大川には様々な家具の工場や直売店なども多く家具を探しに来るだけでもとても魅力的な街だと思いますが、それだけではなく、食、芸術など様々な魅力にも溢れた街です。ぜひお近くにお越しの際は大川にも訪れてその魅力を知っていただければと思います。

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